ふえーりがひとりブログなんて頭痛が痛い。

2次元金髪美少女と鉄道と温泉に取り憑かれた脳内メイドの末路

やんやんっ 遅れそうです たいへんっ 東京駅22番線までだっしゅ!(一人称ば〜じょん!)

家を出る時間を間違えて、

電車の中、スマホで眺めるヤフーの乗換案内が、

 

新宿で中央・総武緩行線に乗り換えたいと?

ははっ、それでは予定の新幹線には乗り遅れますなあ

じゃあの

 

という内容を表示してきて、思わず冷や汗をかく。

新宿での乗り換えが、微妙に時間が足りなくて間に合わないのだ。

 

えきねっとで予約してあるから、新幹線の時間は変更できないし、

たとえ乗車券だけ有効だからと別の新幹線にしたとしても、

それでは新潟で乗り換える予定の特急いなほ1号に乗れなくなる。

いなほは物理的に替えが利かない。本数が少ないのだ。

やばいよやばいよとなりながら、

普段怠けている脳みその奥底を働かせる。

そうだ、このままこの電車に乗りつづけて市ヶ谷まで行こう。

新宿とは比べものにならないくらいスマートな駅だし、

先行すれば乗れるかもしれない。賭けである。 

 

新宿に着いても、そわそわしながらそのまま乗り通す。

しかし、乗っている電車はもう2分遅れている。

市ヶ谷に着く。すでに乗り換え時間はあと4分。

必死に両足を細かく速く動かしている僕に比べて、

周囲の人たちは妙にのんびりしているのが気になる。

案の定1分くらいで乗り換えできてしまい、

ふえーり、無知を晒す。

市ヶ谷の地下鉄とJRののりかえ専用改札はずいぶん優秀なのだった。

とってもとっても、ありがとうなのです〜。

メイド服姿でいろんな方向にお礼を言いながら、

そこにデッドラインの電車がやってきて、東京駅へ。

 

東京駅での乗り換え時間は10分間。

この10分の間に新幹線のりばへ移動し、

えきねっとで予約してあるきっぷを発行し、

改札を通り抜けホームに上がり、

飲み物と朝食を買い、

指定された車両に乗り込む。

というミッションに挑まなくてはいけない。

 

ちなみに、本屋さんで売っている分厚い全国時刻表には、

「新幹線と在来線との乗りかえ標準時分」というものが記載されている。

これを参照すると東京駅の中央線と新幹線の乗り換えについては15分とある。

これは余裕を持って計算され記載されているものだと思うのだが、

それにしたってやっぱり不安である。

 

まだ薄暗い空気の中、林立する巨大なビル群に取り囲まれた東京駅に着く。

ひときわ高い中央線のホームからエスカレーターを駆け下り、

新幹線ホームに急ぐ。

悠然と歩くほかのお客さんたちをかわしながら、

改札近くまでたどり着くと、そこには絶望の光景が!

なんと、指定席券売機に列ができているううううわあああ!!!

 

終了したっ!

と思った瞬間、

僕の右側を裕福そうなおじ様がスーツケースを引きながら通り過ぎ、

列とは逆側、改札脇に3台ある背の高い機械のうちの1台に向かったではありませんか。

あれなんだろ・・・と目を凝らしてみると、

それは現金を扱う部分が取り除かれた指定席券売機そのものだったのです!

 

CASHLESS!!

 

そう心の中で叫びながら、同じく心の中でガッツポーズをして近づき、

すがる思いでクレジットカードを突っ込む。

 

「カードやきっぷの取り忘れにご注意ください、発券しています・・・・・・カードやきっぷの取り忘れにご注意ください、発券しています・・・・・・カードやきっぷの取り忘れにご注意ください、発券しています・・・・・・カードやきっぷの取り忘れにご注意ください、発券しています・・・・・・カードやきっぷの取り忘れにご注意ください、発券しています・・・・・・カードやきっぷの取り忘れにご、カードをお受け取り・・・きっぷをお受」

 

機械を本気で急かしたのはいつだったか、

まだ予習スキップ機能のないころのまじあかで、

オンオフに間に合わなそうになったとき以来かもしれない。

 

きっぷを入れてからSuicaをタッチ。

ホームへ早足で向かう。夏だったらもう汗だくまちがいなし。

キオスクで目についた紅鮭おにぎりとバウムクーヘン、冷たいカフェラテを購入。

滑り込むはE2系

6時8分、とき301号新潟行きはゆったりと動き出す。

乗車から発車まではわずか2分ほど。

危なかった。本当にデッドラインだった。

席についてリュックサックを開けると、

小ぶりのどら焼きが無造作に2つ入っている。

家を出る前に放り込んだ甘味のことをすっかり忘れていた。

外気に触れて冷たくなっているどら焼きをもさもさと食べながら、

ペットボトルのカフェラテで流し込む。

窓の外の都心はまだ、薄暗い。

 

***

 

ふえーり「って感じで、一人称ならこうやってばんばん書けるのですよ〜。でも会話劇になると途端に難しくなってしまって〜」

いちがや「別に私たちを出してほしいなんて頼んでないですよ」

シャロン「はむっ。 ・・・! これ、おいしいですわ〜!」

ふえーり「・・・シャロン様、なにを召し上がっているのですか?」

シャロン「帰りの新幹線の車内販売で買った鮭の酒びたしですわ!」

ふえーり「シャロン様、それはそんなに一気に何枚も食べるものではないのですよ〜」

シャロン「食べ物はわたくしの好きなように食べますわ。それよりあなた、ちゃんとわたくしたちを登場させなさい。あなたひとりの旅行記なんてつまらないですわ」

いちがや「いや、私はべつにいいんだけど・・・」

ふえーり「そうなのですか? では、シャロン様とふたりで旅行に行った記録にするのです! 金髪美少女とふたり旅! ふへへっ、よろこんでそうさせていただくのです〜」

いちがや「いや、やっぱりだめです! わたしも行きました! 行ったってことにしてください! ふたりっきりなんてだめです! ふえーりさん変態なんですから」

シャロン「・・・どうしてわたくしとあなたのふたりだとだめなんですの?」

ふえーり「いちがやさんはいろいろ妄想しちゃってるのですよ〜」

シャロン「はあ、よくわかりませんわ・・・?」

いちがや「とにかく、ふたりっきりはだめですからね! だーめーなーの!」